おーたむのブログ

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ロボアドバイザー「WealthNavi(ウェルスナビ)」で、完全自動の資産運用を始めよう

 こんばんは、おーたむです。

 

 前回までに、バランスファンドについていくつか紹介をしました。バランスファンドは、株式以外にも投資をするときにリバランスを自動で行ってくれるため非常に楽です。今回紹介するロボアドバイザーも、バランスファンドに似た特徴を持った投資商品です。バランスファンドは、年齢などによって株式以外の比率をどうするか自分で考え、そこからバランスファンドを買うか決める必要がありますが、ロボアドバイザーは、年齢、資産、自分の運用方針などを入力すると、自動的に自分に最適なポートフォリオを作成してくれます。

 

 ロボアドバイザーには、「投資助言型」と呼ばれるものと、「投資一任型」と呼ばれるものがあります。「投資助言型」は、文字通り自分に最適なポートフォリオをどのように組んだらよいか教えてくれるものです。一方、「投資一任型」は、最適なポートフォリオを組み、それに基づいて、ロボアドバイザーにお金を預けると、自動的にそのポートフォリオになるように、株式や債券などを購入してくれるというものです。毎月一定の金額積み立てるように設定することもでき、そうすると、最初に設定しておけば、その後は完全放置で資産運用ができます。

 

 基本的に投資助言型はコストはかかりませんが、投資一任型は一定のコスト(投資信託でいうところの信託報酬)がかかります。今回紹介する「Wealth Navi」は投資一任型のロボアドバイザーです。

 

WealthNavi

 日本のロボアドバイザーにおいて、最も運用金額が大きく、運用者数が多い、私自身も利用しているロボアドバイザーです。2018年8月23日時点で、預かり資産が1000億円を突破しており、以前に紹介した楽天VTIが約200億円であることと比較しても(200億円でも十分な純資産総額です)、WealthNaviへの注目度の高さがうかがえます。

 

特徴

 最大の特徴は、その運用の仕組みがシンプルであることかと思います。

 預けた資産の内、年に1%の相当のコストのみで、世界中の株式、アメリカの債券、不動産、金に全自動で、適切な比率で投資を行ってくれる点が強みです。投資の対象は、バンガード社などのETFです。

 

 世界中の株式はVTではなく、アメリカの株式(VTI)、日本・ヨーロッパの株式(VEA)、新興国の株式(VWO)に、その人がどの程度のリスクに耐えられるかで、投資する割合を変えてくれます。もちろん、リスクをあまり取れない人は、株式ではなく債券の割合が多くなります。

 

 リスクをどの程度取れるか(リスク許容度)を、6つの質問から判定します。どんな質問なのか気になる方は、↓からアクセスしてみてください。

無料診断(最短1分・全6問) : WealthNavi(ウェルスナビ)

 

 6つの質問は、「年齢」、「年収」、「金融資産の総額」、「毎月の積立額」、「資産運用の目的」、「株価暴落時の対応」です。これらを入力すると、リスク許容度が判定されます。さらに、最初にいくら入金し、その後毎月いくら積み立てると、何年で、どの程度の利益が出るかというのもシミュレーションできます。

 

 例えば、リスク許容度5(最もハイリスク)で、

初期費用:100万円

毎月積立:10万円

積立期間:30年

 でシミュレーションを行うと、元本3700万円が、70%の確率で6453万円以上になるようです。ちなみに、50%の確率で8530万円以上になるため、30年で倍以上になります。

 

 ちなみに、

初期費用:3700万円

毎月積立:なし

積立期間:30年

 とすると、70%の確率で9860万円以上になるようです。積立と比較して圧勝です。これが何を意味しているのかと言うと、世界経済の発展を信じるなら、積立ではなく、一括投資のほうがよいということです。しかし、投資初心者の方が一括投資をして、翌日に〇〇ショックが来た場合、いつか資産が倍以上になると理屈では分かっていても、恐らく投資の世界から去ってしまい、大損のまま終わってしまうので、以前にも言ったように、投資初心者は、ドルコスト平均法で70点を狙いに行きましょう。

 

 現実的な積立の案としては、

初期費用:10万円

毎月積立:3万円

積立期間:30年

 でしょうか。このシミュレーションでは、元本1090万円が、70%の確率で1875万円以上、50%の確率で2480万円以上になるようです。

 

 さて、リスク許容度5でのポートフォリオですが、

米国株(VTI):33.7%

日欧株(VEA):33.8%

新興国株(VWO):14.5%

米国債券(AGG):5.0%

物価連動債(TIP):0%

金(GLD):8.0%

不動産(IYR):5.0%

 で割り振りされます。各リスク許容度のポートフォリオは、こちらの7ページに載っていますので、興味がある方は見てみてください。

 

 WealthNaviでは、積立設定をしておけば、自動的に自分の銀行口座から引き落としが行われ、ETFが購入されます。ETFからは分配金が出ますが、こちらも自動的に再投資が行われます。つまり、ETFから出た分配金でさらにETFが購入されるということです。これも自動で行われます。

 

自動税金最適化機能(DeTAX)

 これは、他のロボアドバイザーにない機能で、配当金やリバランスで生じた利益がある場合、当然課税されますが、DeTAXでは、含み損(持っている資産が元本割れしていること)があるETFをわざと売却して、全体の利益を減らすことにより、税負担を減らすというものです。

 

欠点

 非常に使いやすいWealthNaviですが、いくつか欠点もあります。

 1つめは、NISA口座非対応ということです。上記DeTAX機能で税負担は減りますが、そもそもNISA口座であれば利益に課税されません。NISA口座は、1人1つしか持てないので、SBI証券楽天証券で使いましょう。

 

 2つめは、コストがやや高いことです。楽天VTIや楽天VT、バランスファンドの紹介で述べたように、最近の優秀な投資信託は信託報酬が0.2%程度です。一方、WealthNaviのコストは1%ですから、5倍もの差があります。この1%には、円をドルに変えたり、ETFを買うことでの手数料も含まれていますが、安いなら安いにこしたことはありません。完全放置可能な資産運用のための資産と考えれば、それほど高くないのかも知れません。

 

 3つめは、毎月積立額が1万円以上でなければならないことです。投資信託が100円から始められることと比較すると、いきなり初心者が手を出すには勇気がいりそうです。

 

 4つめは、初期費用として10万円の入金をしなければ、資産運用が開始されないということです。3と同じく、初心者がいきなり、10万円を入金するのは勇気が必要だと思います。

 

 3と4については、マメタスと呼ばれるおつり投資のアプリ(AndroidiPhoneを持っていれば使えます)を利用すると、初期費用1万円にすることができ、さらに、毎月積立額が1万円以下でもWealthNaviの機能を利用することができます。正確に言うと、積立額が1万円以上にならないと、ETFは購入されませんので注意は必要です。

 

まとめ

 いくつか欠点も挙げましたが、「WealthNavi」は全自動の資産運用を行うなら、非常に優秀な投資先となります。コストについては、今後預かり資産がもっと増えれば安くなることが予想されますし、初期費用10万円、積立額1万円はしっかりと資産運用をしようとすれば、最低限必要な金額ではありますので、100円投資信託で元本割れやリスクにある程度耐えられるようになった人が、次の一歩を踏み出す上でとても有用なサービスだと思います。

 「WealthNavi」で作られるポートフォリオは、そのポートフォリオのリスクと同じだけのリスクを取ったときに、最もリターンが大きくなるように設計されます(効率的フロンティアと言います)。自分で適当にポートフォリオを組んだとしても、リスクのわりにリターンがしょぼいということはままあることですから、そういう人はロボアドバイザーのメリットをしっかりと感じられるはずです。

 

 ロボアドバイザーに興味がわいた人は、是非アクセスしてみてください。

 

 次回は、上で少し触れた「マメタス」についてもう少し詳しく書きたいと思います。